< 
  

久保建英、MARCA紙独占インタビュー

MARCA独占インタビューのノーカット日本語訳です。

スペイン最大の読者数を誇る(一般紙含め)MARCA。

毎日レアル・マドリーには10-15ページが割かれます。

彼らの本気のインタビュー。

その本気度が伝われば幸いです。

質問「なんて呼ばれたいのですか、タケ?タケフサ?」

久保「タケですね、そのほうが短くて簡単なので。」


質問「10歳のときに2011年の日本でのバルセロナ・サッカーキャンプでバルセロナと契約、2011年は最初のカタラン・Cアレビンでのシーズンで30試合73ゴール、そして日本のメッシと呼ばれるようになりました。そのニックネームを聞いてどう思いますか?」

久保「今でもそう呼ぶ記者はいますけどね…メッシみたいな偉大な選手と比べられるのは光栄です。でも彼みたいになるにはまだ多くのものが必要です。」


質問「彼を知ってるんですか?」

久保「直接はないですけど、ラ・マシア(バルセロナの下部組織)で彼が小さい頃にサインを求めました。」


質問「2014年までの3シーズンは(バルセロナで現在ブレイク中の16歳の)アンス・ファティともプレーしてますよね?」

久保「はい、彼やエリックと一緒に。僕がパスを出して彼が決めてました。」


質問「彼がトップチームでやってるのを見てどう思います?」

久保「カンテラーノがトップチームでプレーするのは非常に良いと思います。彼であれアレニャーであれ。そうでしょう?」


質問「日本では、(14-15歳で18歳以上の相手)年上とプレーしていた?」

久保「年によりますね。最初(2015年)は1年上の選手と、その次の年はすでにインファンティル(13-14)だったんですけどフベニール(17-20歳)でプレーしてました。


質問「あなたはJリーグで15歳10ヶ月30日でデビューし、史上2番目の記録ですけど、あなたは日本でアイドルなんですか?街で声をかけられる?」

久保「今でも、ほとんど日本にいないからわからないんですよね。来年戻ったら確認してみます。」


質問「ただ、代表では注目を集めるでしょう?」

久保「はい、代表に行ったときはいつも人々は僕の名前を言い、愛してくれますね。」


質問「昨季は横浜でプレーして、イニエスタのいるヴィッセル神戸相手にゴールを決めました。あれは特別?」

久保「はい。Jリーグは非常に良いですし、タレントもいますし、イニエスタで世界にも有名になりました。それによってより良い選手が来てファンが増えますね。また、彼と一緒にプレーしてる選手も良くなりますよ。」


質問「あなたはマドリーと6月に契約しました。どうやってそれと向き合った?」

久保「公式発表があったときは、コパ・アメリカでブラジルにいました。」


質問「バルサやPSGといったチームの関心もあった。なぜマドリーに?」

久保「僕はレアル・マドリーの提示してくれた今後数年ぶんのスポーツ的なプラン、彼らが僕の今後を考えてくれていることがとても気に入りました。」


質問「主な理由は何なんですか?バルサの下部組織で過ごしていただけに驚きがありました。」

久保「マドリーは非常に興味を持ってくれました。キャリアプランを示してくれ、それが気に入り、納得しました。」


質問「(Jリーグでの)契約が終わることにマドリーがいち早く注目していたことはアドバンテージになったことは本当?」

久保「いいえ。僕が知る限り。」


質問「契約では、2年目か3年目にマドリー、バルサ以外の好きなトップチームでプレーできるというのは本当?」

久保「いえ、そういったことは契約には一切ないですね。すべては選手、ここでは僕次第です。」


質問「なぜカスティージャ(マドリーB)ではなくマジョルカにローン?」

久保「最終的な決断は、もちろん選手ですけど、代理人とクラブと話して、それがベストだと思いました。」


質問「マドリーと契約したことであなたの周りで期待値の高まりを感じる?どうそれと向き合ってる?」

久保「はい、もちろん。例えばインスタグラムではマドリーと契約したニュースからフォロワーが急増しました。」


質問「フォロワーは何人くらい?」

久保「数字は覚えてないけど、倍増に倍増…10倍か20倍か、いっぱい。」


質問「マドリーと契約した時、友達からはなんと言われました?」

久保「典型的な感じというか、大体、応援して、グッドラックと。応援しに行くと言ってくれました。」


質問「バルサ時代の友人はまだ友達?」

久保「はい。FC東京時代もマリノス時代とも同様に。友達は多いんです。」


質問「変化という面ではどうですか。2014年、FIFAが定める移籍条項第19条の違反によってバルセロナは処分された。ラ・マシアでは10人が影響を受け、あなたは日本に帰った。どう向き合いましたか。」

久保「13歳の少年にとってはとても難しいことでした。サッカーをしたいのに、意味がわからず国に帰らされた。実際、何が起こったかは今でもよくわかってないんですよね。その子が良いクラブでプレーしたいと思っているのに、なぜ出来ないのか。」


質問「日本にはマドリーファンは多いですか?」

久保「はい、でも日本だけでなく世界中ですね。夏にそれを見ることが出来ました。どの国に行っても白いシャツのファンがいます。」


質問「これまで自分が住んだ場所の試合は見ますか?」

久保「はい。あとプレミアやブンデスリーガ、リーグ1とかも。」


質問「マドリー vs バルサは?」

久保「もちろんですよ。いつも見てます。」


質問「マドリーのあなたの獲得声明には、「世界のフットボールの最も有望な選手のひとり」とありました。それを読んでどうでした?」

久保「大げさに言ってるとは思われたくないので、努力しないといけないです。」


質問「18歳にはプレッシャーですね。」

久保「こうしたプレッシャーは向上にはいいですよ。」


質問「自分自身に厳しいんですね?」

久保「多くを求められる選手は自分ではそう言わないと思うので、そう言わないことにします(笑)」


質問「マドリーでのプレシーズンはどうでしたか?」

久保「とてもいい経験でしたよ。フライトが長くて、カレンダーがきつかったですけどね。」


質問「練習でもっとも驚いた選手は?」

久保「みんなワールドクラスなので知ってましたから。イスコは少し遅れて来たんですけど、彼のスキルとクオリティにはとても驚きました。」


質問「マドリーファンはバイエルン戦(audiカップ)のパフォーマンスのように、あなたの自信あふれるプレーに驚いています。スターに囲まれても自身を失わない?」

久保「マドリーの選手なら、バイエルンみたいなチームとプレーすることになります。それはまたひとつのモチベーションだし、だからいつもより良かったのかもしれないですね。」


質問「トッテナム戦では8分の出場で3本シュートを撃ちました。」

久保「時間が短い中で何かしなければいけなかったので、ゴールを狙いました。」


質問「ジダンはその試合の後、久保は将来の選手で若い。ロドリゴ、ヴィニシウスと同じようにゆっくり行かないといけない、と言ってましたけど、その意味はわかりました?」

久保「はい、マドリーは他とは違うので。全員が代表でプレーして、世界で有名な選手ばかり。ジダンみたいな監督が気にかけてくれ、僕の名前をインタビューで言ってくれたのはいいですね。」


質問「ジダンとは話しました?何か特別なアドバイスは?」

久保「はい。ジダンは非常にいい監督ですし、各選手に気を配ってくれます。だから戻ったんだと思います。」


質問「試合の前にアザールのビデオを見ると言ってましたけど、本当?あるいはただの冗談?」

久保「いや、本当ですよ。例えばコパ・アメリカの試合前はアザールのビデオを見ましたよ。」


質問「練習してみて、アザールはどうですか?」

久保「彼がすごいのはもちろん知ってました。ただ個人的に見て、すこし心が動きました。」


質問「なぜマジョルカにローンを?マドリーが提案したのか、自分で選んだのか。」

久保「クラブの雰囲気、選手、監督…マドリーと代理人と僕で、マジョルカが最善だと思いました。」


質問「マジョルカは知ってました?」

久保「バケーションで来ましたね。」


質問「Jリーグとリーガの違いは?テクニック、フィジカル、スピード、戦術?」

久保「インテンシティですね。というよりリズムかな。ここではアップダウンが多い。Jリーグだともっとペースはゆっくりです。」


質問「どちらがいいですか?リーガか、Jリーグか?」

久保「Jリーグに適応してたので、リーガに適応するのに少し苦労しました。ただこうした他のリーグへの適応は成長の助けになります。」


質問「久保がマジョルカにもたらすものは?」

久保「2部からの昇格チームですが、多くの歴史があります。僕が知るマジョルカはいつもプリメーラ(1部)です。僕がマジョルカに貢献する以上に、マジョルカが僕に多くのものをもたらし、成長させてくれるのではないかと。もちろん、チームを助けたいですけど。」


質問「マジョルカ監督のモレノはあなたを守り、地に足をつけようとかなり気遣っているのは感じます?」

久保「はい。彼は落ち着いて行けと言ってくれました。彼の戦術をまだ学んでる最中ですけど、ちょっとずつ慣れてきました。」


質問「マジョルカに有名選手が加入したことで、あなたは期待を感じるんじゃないですか?」

久保「はい、ベンチでもカメラに撮られたり…」


質問「それはどうですか?」

久保「うまくやってはいないですけど、そういうものだし、我慢しないといけないです。」


質問「そして、こういうインタビューに答えられなければならない。」

久保「はい(笑)」


質問「6試合終えてどうですか?3試合スタメンで、最初の試合以外はすべてプレーしてます。」

久保「もっとできると思うのですべてに満足してるかといえばしてないですけど、スタメンなのはいいですね。大事なのはこれを継続することです。」


質問「競争は激しいですよね。サルバ・セビージャやアレイシ・ファバス。」

久保「はい、練習から競争は激しいですね。」


質問「代表でこれだけ長旅だと、チームの適応に苦労しないですか?練習も減りますし。」

久保「はい。トレーニング自体は日本でもしてますけどね。ただチームとトレーニング出来ないのは不利ですね。」


質問「日本まで渡航して、モンゴルやタジキスタン相手に4分しかプレーできないのはどう考えてます?フラストレーションはたまらないですか?」

久保「ちょっと。ただそういうもんです。僕がもっといい選手なら、もっとプレーできた、そうでしょう?ただうまくいくと思います。」


質問「あなたは成功を急ぎ、エリートレベルに達しようとしていますか?それともまだ18歳で、場数が必要だとわかっていますか?」

久保「急いでます。ただちょっとずつ行かなければならないこともわかってます。」


質問「明日のマドリーとのゲームは特別?」

久保「もし僕がマドリーと契約してなかったとしても、マドリーとの対決は特別です。僕はカスティージャではなくマジョルカを選んだ理由を証明しないとと思っています。」


質問「大きなチーム相手だと燃えます?あなたはすでにアトレティコとやって目立ってましたけど。」

久保「そういうチーム相手だと、最高レベルを出しきらないといけないですね。」


質問「今のマドリーをどう見ていますか?リーガでは首位ですが、CLでは多くの疑念があります。」

久保「週にふたつのコンペティションがあるチームは他と比べるのは難しいです。リーグでは本当にいいけど、ちょっとCLでそのぶんが来てますよね。ただマドリーみたいなチームは克服すると思います。」


質問「マドリーがCLを3連覇した時、日本でどう思ってました?契約に影響した?」

久保「影響はしなかったですけど、CWCで日本に来た時、見に行きました。」


質問「そして、その後あなたはプレシーズンに参加した。」

久保「CLを3連覇もすればハングリーでいるのは難しいと言わざるを得ないですけど、ただ連覇は本当にすばらしいです。」


質問「あなたの長所は?」

久保「ライン間で受けること、相手が多い場所ですね。僕が相手を引きつけて有利になろうとします。」


質問「好きなポジションは?」

久保「メディアプンタ(トップ下)が一番好きな位置ですけど、ウイングでもうまく適応できます。」


質問「向上すべき余地があるポイントは?」

久保「スピードを向上しています。今ではスピードがあるだけでもハイレベルになれます。もしそれに別のクオリティがあれば特別な選手になれると思います。」


質問「クオリティはもちろんあるでしょう。YouTubeやSNSで出回るあなたのビデオを見る限り。」

久保「まだ向上の余地は多いですけどね。ただ今あるものには満足してます。」


質問「あなたの父親が、サッカーのことを最も教えてくれたと読みました。」

久保「はい、彼と母親はいつも僕を助けてくれました。今の90%は彼らのおかげですね。家族が最優先です。」


質問「どんなアドバイスを?」

久保「人としてとフットボーラーとしても。彼は試合を観て、どうだったか言ってくるんです。良くないと、聞きたくないことも言ってきます。」


質問「サッカー界のアイドルは?」

久保「いつもメッシでした。彼が今いくつなのかわからないですが、ずっとゴールを決め続けるのは素晴らしいです。」


質問「誰と対戦したい?」

久保「ポグバと対戦して、話してみたいですね。生でプレーは見たことがないので。」


質問「18-20歳の若手でベストだと思うのは?」

久保「エンバペですね。多くの違いを生み出す彼がベストだと思います。」


質問「好きなスタジアムは?」

久保「ソン・モイシュ(マジョルカのホーム)、でしょう?」


質問「では、プレーしたいのは?」

久保「アリアンツ・アレーナ、あれ、もうプレーしたっけな?覚えてないんです。」