名勝負を期待した全世界をあざ笑うかのようになんとも言えない内容でしたが、
これはジダンのプランがある程度成功したことを指していると思います。
ジダンは90分の使い方を知る、戦術家ではありませんが試合のゲームプランを作る戦略家であり、
分厚い選手層を活かし、相手の体力が多く最初からぶつかってくる前半は、キープが出来るイスコを使って、なるべくボールを持ちながらのらりくらりとやりすごし、
後半は、縦に早いアセンシオ(やベイル)を投入し、疲れた相手の空いたスペースを使って一気に畳み掛けるというやり方をよくします。後半勝負なのは、リードしているにもかかわらずベンゼマを使った采配にも、現れていると思います。
クリスティアーノのオーバーヘッドが記憶に新しいユベントス戦も、リードしているにもかかわらず縦に早いルーカス・バスケスを60分より前というかなり早いタイミングで投入しています。
これを可能にしているのはマドリーの(本気の試合では)高い相手の攻撃への耐性と、リードされても追いつけるという精神的な落ち着きと経験、そしてクリスティアーノの試合を決める力です。
今日の場合は、のらりくらりは成功しかかっていたものの、ケイラーのミスで台無し。と思いきやマルセロのゴラッソで結果的にはオーケー。
後半は、得点したことは成功ですが、バイエルンの自力の踏ん張り(とカルバハルの負傷)でペースを完全に持ってくることは出来なかった。
そういうゲームでした。