海外サッカーを長く見ていると、これまで感じてきたとある現象があります。
それは人々が、「大学生までは海外サッカーを死ぬほど見ていたが、社会人になった途端両立が難しくなってしまう」という現象です。
大学生までは夏休みも長いですし、夏の大会(W杯、EURO)なんかはフルに見れます。
おそらく人生で大会3-40試合見れるのはこの期間だけでしょう。
一部の理系学生の方は忙しいと思いますが、そうでなければ履修を調整すれば、月曜の午前中を空けたり、週の頭の負荷を軽くすることはさほど難しくないでしょう。
大学生までは、Xで日々巻き起こる議論に食い気味に参加し、毎試合試合を見ていたのに、社会人になった途端、そうした人々が隠居してしまうのです。
これはある意味仕方ない現象です。
極東に住んでいると、絶対的な時差のハンデがあります。
毎週土曜日に試合があればまだなんとかなるかもしれませんが、日曜日の試合をライブ観戦した後の月曜日の辛さといったら。眠気覚ましにコーヒーを飲んだのに、そのコーヒーで睡眠不足で胃がボロボロになる、といったこともあるでしょう。
それでも勝てばまだいいです、推しチームが。負けた日にゃ…。
日本では先輩後輩文化があるので、新入社員はしばらく肩身が狭いのに、肩ひじを張る生活を強いられます。
深夜のサッカー観戦を控えようと思うのは当然です。
そうこうしているうちに、「サッカーライフバランス」が崩れ、いつしか海外サッカーが疎遠なものとなってしまうのです。
モチベーションが再燃するきっかけがあればいいですが、それを見失う人も多いでしょう。
加えて、ここ1-2年の試合数の増加も極東民には逆風です。
週末の試合で月曜日眠いだけならなんとか。CLは9-12月は6回しかないし、そこに有給や仮病を何度か当てるのもいいでしょう。
決勝トーナメントは、まあこれを読む人は仕事より見たい気持ちが勝つでしょう。
しかし、週3で試合が当たり前になってしまいました。CLは8回です。
毎週週3回夜ふかしして観戦を続け、翌日は普通に仕事。
そんな生活、たぶん不可能です。
少なくともずっとは。
趣味を守る
結論から言いますと、これに対する根本的な対策はありません。
生活のほうが重要なのは言うまでもありません。
一方で、私はこうも思います。好きなことを犠牲にして働いていたら、何のために生きているのかと。
せっかく出来た一生モノの趣味を、労働という必要悪で失ってしまうのはもったいないと思うのです。
日々の労働に負けず、「趣味を守る」ということを、考えてもいいのかなと。
私の今のところの結論は、「晩ごはん中や、YouTubeなどをぼんやり見ている時間に強制的に試合をつけるようにする。10分で寝落ちても構わない。とりあえず配信をつけるところまではやる」
のがいいと思います。
もちろん、みなさんのライフステージに合わせて、無理のない範囲でが大前提です。
恋に全力のときもあれば、仕事に全力のときもあるでしょう。
その時々によって優先すべきものがあるときは、それを優先するのは当然です。
結果を通知やサイトで追うだけの日々のときもあるでしょう。
個人的には、配信サイトももう少しこの問題に向き合ってみてもいいかなと思います。
確かに、配信サイトは便利です。録画とかしなくていいですし、見ようと思えばいつでも見れます。
しかし、この「見る」という最初の動作がめんどくさいのです。ライブでないと。
しかも90分もあるわけですから。
(有料放送の)テレビでサッカーがやっていた頃は、夕飯時に合わせてCLや重要試合の再放送がぶつけられていた気もしますが、今はそれもWOWOWを除けば難しいでしょう。
なので、配信サイトを運営しているU-NEXTやDAZNその他のみなさん、ディレイで見るきっかけづくりをもっとしてくれ!という提言と共に終わりたいと思います。